医療業界が通訳サービスを利用するメリットとは？

COVID-19のパンデミックから、世界の医療業界の状況について多くの教訓が得られました。素晴らしい技能に光が当たったこともありますが、大幅な改善が必要なことも明らかになりました。例えば、医療現場における言語の異なる人とのコミュニケーションや看護などについてです。幸い、言葉の通じない患者とのコミュニケーションや看護（ケア）における問題は、通訳 を導入することによって解決を図ることができます。医療現場にも言語サービスが必要なのです。

ここでは、通訳の採用が医療業界にとって大きなメリットとなる理由をご紹介します。

救命医療の現場で迅速な処置を

救命医療の現場で言葉が通じない状況が長引けば、貴重な時間を無駄にしてしまいます。命にかかわる決断を下すためには、患者と医師が短時間で理解し合えることが重要です。通訳がいるかいないかが、患者の命を救う治療の提供を左右しかねないのです。

患者へのケアを向上

医療通訳を介しての患者とのコミュニケーションは、救命医療の現場だけでなく、患者の全般的なケアの向上にもつながります。患者のケアプランには様々な情報が必要で、そうした情報を正しく理解するためには通訳が必要になります。医療従事者と患者の両方の言語を理解する付き添いがいたとしても、専門的な情報を正確にやりとりすることは簡単ではありません。

通訳がいることで、患者と医師との会話や、治療方針の決定も円滑に進められます。

医療現場でのミスをなくす

医療の現場では、些細な誤りが大きな問題につながります。通訳なしでは、伝えたいことが伝わらなかったり、誤解されたりすることもあるでしょう。
母国語でも自分の症状を医師に的確に説明するのは難しいもので、母国語以外の言語、あるいは不慣れな言語で説明しようとすれば さらに困難になります。
医師と患者、2者の話す言語を理解できる人がいたとしても、言語ペアによっては通訳しにくいこともあります。特にそのような場合には、正確な判断を下すために医療知識のあるプロの通訳の存在が重要です。

患者とその家族が安心できる治療を提供

医療処置の内容が理解できたのか不安な場合、治療を受けること自体が患者やその家族にとってストレスの多い経験となります。医療通訳によって患者のストレスを軽減し安心して治療を受けてもらうことで、その治療に関わるすべての人にとって物事を順調に進めることができるようになります。

通訳サービスは利用者に信頼感をもたらす

他の業界と同様、ヘルスケア業界でも競争は厳しいものです。人は安心して利用できる医療機関や製薬会社のサービスや商品を選ぶ傾向があります。そして、「自分の言葉を話してくれる人がいる」というのは大きな信頼感をもたらします。そのことで、利用する患者の数が増え、地域での評判が高まることにつながるでしょう。医療通訳を介したコミュニケーションがとれることは、患者に安心感を与えるだけでなく、どこから来たか、どんな言語を話すかにかかわらず、最高の治療を提供されていると感じさせることができるのです

時間とコストの節約

通訳を利用することで、医療機関は患者に質の高い治療を提供できるだけでなく、時間とコストを節約することもできます。医療通訳サービスを利用することで、最初から患者の正確な情報や意向を把握することができるので、後から情報を修正して、さらにそれを確認するといった余計な時間を取られずにすみます。例えば、健康保険の情報を聞き出すだけでも、通訳がいるのといないのでは、かかる時間には雲泥の差がでます。
医療の現場に通訳サービスを導入することにより、言葉の壁による問題を軽減したり解消したりすることができます。医療分野を専門とする通訳者に患者とのコミュニケーションをサポートしてもらうことは、様々な点でメリットがあると言えるのです 。