Browsing Category

世界のコトバ事情

Category 3. Topics around language in the world

スペイン語の翻訳の重要性を考える

スペイン語の話者数は世界に約5億3,400万人いると言われており、英語、北京語、ヒンディー語に続く世界で4番目に広く話されている言語です。近年、スペイン語の翻訳サービスの需要は、米国企業を中心に高まっており、スペイン語の翻訳サービスは40%増加していると推定されています。ここでは、スペイン語が重要視されるようになった理由を考えてみます。 増え続けるスペイン語の話者数

言語の性差は考え方にも影響を及ぼすか

日本語のように性差が大きな言語、言い換えれば性別で使う言葉が異なるという特徴が顕著な言語は少ないとはいえ、他の多くの言語にも性差が存在しています。英語の場合は性別によって異なる代名詞を使い分けますが、フランス語やスペイン語では接頭辞や形容詞にも違いがおよび、ロシア語やヘブライ語になれば動詞の活用にも性差があります。

言語の消滅危機―日本語も他人事じゃない

非営利のキリスト教系の少数言語研究団体である国際SILが公開しているウェブサイト Ethnologue (エスノローグ)の『Ethnologue, 21st edition(第21版)』によると、現在使われていることが確認されているのは世界で7097言語。これほど多くの数の言語が存在していることは驚きですが、グローバル化や少数民族の人口減などのさまざまな理由によって話者がいなくなって、失われつつある言語もあるとの事実にも驚かされます。実際、Ethnologue, 21st…

日本独特の概念の英訳「ぬるま湯体質」ってどう訳す?

日本語から英語への翻訳をしていてしばしば困るのが、冗談と日本語独特の概念です。冗談というものは、思いのほかその社会にとって当たり前であることが反映されていることが多く、日本人の間では何の問題もなく通じるオチも、文化の違う英語圏の人にわかってもらおうとすると、何がどうして面白いのか、歴史や文化や生活形式を長々と説明せざるをえなくなることがあります。2ページにもまたがって説明を終えた後のオチでは、冗談の面白さも半分以下になっていまいます。

最も「使える言語」を探ってみた

大手商社の伊藤忠商事が、2015年度から中国語人材の育成強化に取り組み、独自基準で認定した「中国語人材」が1000人に到達したことを祝う式典を開催したとニュースになりました。同社CEOは中国語人材を育成することで、中国でのコミュニケーションを円滑にし、中国ビジネスの拡大を狙うと語っています。…

言語の文法的性が話者の思考に影響する?

世界中の言語における文法的性(性区分)の有無を調査した研究(Corbett, 2013)によれば、世界の257言語のうち性区分がない言語が145、ある言語が112(このうち性区分が2つの言語は50、3つは26、4つは12、5以上は24)とのこと。言語によって分け方やその由来は異なりますが、およそ4割に性区分があることがわかります。…

言語の絶滅が進んでいる?

言語が絶滅する――。果たして想像できるでしょうか? 言語は、該当する言語を母語として使う人間がいなくなった時に死を迎えます。それぞれの言語には唯一無二の歴史的背景や文化的価値があり、言語が滅びると、これらも同時に失われてしまう恐れがあります。では今日、どれほどの言語が実際に、危機に瀕しているのでしょうか。 言語はいかにして消滅するのか 国際連合教育科学文化機関(UNESCO)による世界の絶滅危惧言語地図(UNESCO Atlas of the World’s…

Brexit後、EUにおける英語はどうなる?

2016年は数々の衝撃ニュースがありましたが、中でも想定外と言われたのが米国大統領選挙におけるトランプ氏の勝利と、英国のEU離脱を問う国民投票の結果(Brexit)でした。もちろん2つとも国際政治的に大変なニュースですが、今回は言語の視点からこの2つに焦点を当ててみたいと思います。 EUの”United in Diversity(多様性の中の統合)”における言語政策と英語 欧州連合(EU)は1992年に、欧州各国の地域統合を実現するために”United in…

お気軽にお問い合わせください

toiawase@crimsonjapan.co.jp