おすすめの機械翻訳エンジン【2024年版】
迅速で手軽な翻訳が必要な場面に有効な手段である機械翻訳の需要は増加傾向にあり、これに伴って、機械翻訳エンジンの種類が増えてきています。
この記事では、おすすめの機械翻訳エンジンを5つ紹介します。
1. クリムゾン・ジャパン AI機械翻訳
手前味噌になってしまいますが、機械翻訳エンジンを提供している企業の中で、翻訳業界で長年の実績を誇るのはクリムゾン・ジャパンを置いて他にはないでしょう。経験豊富な翻訳者やプロジェクトマネージャーの知見を取り入れることで、高精度の翻訳エンジンを開発しました。比較検証では、大手他社の機械翻訳ツールと常に同等か、それ以上の品質の結果を出しています。クリムゾン・ジャパンの機械翻訳サービスは完全無料で、機械翻訳された文書をバイリンガルの専門スタッフが校正する場合(機械翻訳ポストエディットを行った場合)にのみ、料金が発生します。
2. Google翻訳
Googleが提供する人気の高い翻訳エンジンであるGoogle翻訳は、アクセスしやすさと使い勝手の良さで知られています。100以上の言語に対応し、手軽な言語チェックにも使えます。またスマートフォンのアプリ「Googleレンズ」を使うと、カメラで撮影した文字列をリアルタイムで翻訳することも可能で、海外旅行などの際に便利です。現時点では、英語、スペイン語、フランス語など欧米言語間の翻訳に比べ、日本語の翻訳には改善の余地があるとされていますが、利用が増えることで翻訳精度は上がると予想されます。
3. DeepL
DeepLは、日本でも広く認知されている機械翻訳サービスです。ドイツの言語AIシステム開発企業DeepLが開発したもので、非常に高い技術力で成長を続け、特にここ数年で利用者が急増しています。日本語と英語の間の翻訳にとどまらず、数多くの言語間での翻訳が可能です。DeepLには無料版もありますが、便利な機能を使うためには、月払い、もしくは年払いの有料版(DeepL Pro)に登録する必要があります。無料版では翻訳できる文字数や編集機能などに制限がありますが、翻訳の品質を重視した高い翻訳力が評価され、対応言語数が比較的少ないにもかかわらず、日本語対応が可能になって以降、日本でのユーザー数も急増しています。
4. Bing翻訳
Bing翻訳は、マイクロソフトが提供している翻訳サイトです。アクセスや利用が容易で、多くの言語間での翻訳に対応しています。テキストだけでなく、会話(音声)の翻訳も可能で、スマートフォンのアプリでの利用もできます。利用の手軽さと、ほとんどの機能を無料で使えることに加え、ウェブサイトをまるごと翻訳できる点とテキストボックスに入力したテキストを読み上げ機能で聞ける点*は、Bing翻訳の長所と言えるでしょう。
*音声読み上げ機能は全ての言語に対応していませんが、英語であればかなりしっかりとした発音を聴くことができます。
5. みらい翻訳
みらい翻訳は、株式会社みらい翻訳によって製品化・運営されている日本語に特化したクラウドAI自動翻訳エンジンで、ここ数年の需要の高まりにより安定した成長を遂げています。NTTドコモやパナソニックといった大企業が株主に名を連ね、ダイキン工業や三菱商事といった企業に導入されています。2,000文字限定の無料「お試し翻訳」または14日間限定で体験可能な「Mirai Translator®無料トライアル」で機能の確認ができます。
機械翻訳エンジンを使う際は、目的に適ったソフトやアプリを使うことをお勧めします。例えば、カジュアルな翻訳にはGoogleやBing、重要なビジネス文書にはセキュリティのしっかりしたクリムゾン・ジャパン、DeepL Pro、みらい翻訳を利用するなどの使い分けは重要です。ここで紹介した5つの翻訳エンジンの無料版・有料版は、それぞれの特徴が異なります。使用用途や分野を明確にしたうえで比較検討してみてください。
機械翻訳の機能や精度は目覚ましく向上しているとはいえ、現時点では人間の翻訳者には適いません。高いレベルの正確さや語感などが求められない場面など、限られた用途で割り切って利用すべきでしょう。大まかに内容を理解したい、あるいは共有したい時などには、時間やコストをかけずに翻訳ができる機械翻訳は非常に有効な手段です。また、機械翻訳されたテキストを校正者が確認する「MTPE(機械翻訳ポストエディット)」を適宜利用することで、翻訳者の作業に近い高い精度の翻訳を手にすることもできます。
機械翻訳の特徴をつかみ、便利な機能を活用してみてください。