クリエイティブマーケティングの実践と海外でバズった事例<2023年版>
デジタル化された現在の世界では、あらゆるビジネス戦略においてマーケティングが不可欠です。今後もデジタルマーケティングは、ブランド認知度の向上、リードの創出、売上の向上など、企業の目標を達成する上でより一層重要な役割を果たすことは間違いないでしょう。
マーケティングにも多種多様なアプローチがありますが、具体的にどのような方法があるのか、過去のユニークなマーケティング戦略をご紹介しながら解説します。
1. ウェブマーケティング
現在では、マーケティング戦略においてデジタルマーケティングは欠かせない要素となっています。インターネットを利用した商品・サービスの検索や購入が増加の一途をたどるなか、このトレンドに対応できない企業は、他社に遅れをとる危険にさらされます。
ある調査では、消費者の70%が広告よりも何らかの記事によって企業について認知するとの結果がでました。つまり、記事メディアを活用することにより、ブランドの認知度の大幅な向上が期待できるのです。ターゲットユーザーに効果的にリーチし、エンゲージメントを向上させるには、広告・宣伝のアプローチにコンテンツ・マーケティング戦略を取り入れることが重要なのです。
- 検索エンジン最適化(SEO): デジタルマーケティングの最も重要な要素のひとつは、検索エンジン最適化(SEO)です。検索エンジン向けにサイトを最適化することで、検索を通じた認知度を高め、より質の高いトラフィックをサイトに引き寄せることができます。最適化は、関連性の高いキーワードの使用、高品質のコンテンツの作成、サイトへのバックリンクの構築など、様々な手法によって実現されます。
- サーチエンジンマーケティング(SEM): デジタルマーケティングのもう一つの重要な戦略は、検索エンジンマーケティング(SEM)です。これは、GoogleやBingなどの検索エンジンに、ターゲットを絞った広告を掲載することで、自社の製品やサービスを積極的に探している潜在顧客にアプローチするものです。
- SNSマーケティング: ソーシャルメディア・マーケティングは、デジタルマーケティングの重要な要素です。Facebook、Instagram、Twitterなどのソーシャルメディア・プラットフォームを活用することで、ブランドの認知度を高め、ユーザーと関わり、ウェブサイトへのトラフィックを促進します。
- コンテンツ・マーケティング: コンテンツ・マーケティングとは、ターゲット層に響く、有益で魅力的なコンテンツを作成することです。ブログ記事、動画、インフォグラフィックなどが含まれます。サイト来訪者にとって価値のある情報を提供し、自社の権威付けを行うことで、多くのトラフィックを集め、忠実なフォロワーを構築するのです。強固なコンテンツ・マーケティング戦略は、世界中の潜在顧客との強固な結びつきをもたらします。
2. バイラル・マーケティング
バイラル・マーケティングとは、ソーシャルメディアなどのデジタルプラットフォームでの口コミを活用し、マーケティングメッセージを迅速かつ広範囲に拡散するマーケティング戦略です。この手法は、口コミの力を利用してブランドや製品の情報を急速に広めるもので、非常に効果的です。ニールセン 広告信頼度調査2021(Nielsen Trust In Advertising Study 2021)によると、88%の消費者が「友だちや家族からの推奨」を最も信頼していることがわかりました。
バイラル・マーケティングを成功させるためには、ユーザーの共感を得られる共有しやすいコンテンツを作成することが重要です。インフルエンサーを起用したり、SNSのユーザーが作り上げたコンテンツを活用したりすることでもリーチを拡大できます。感情に訴えかける内容やユーモアを含んだコンテンツにすることで、拡散される可能性は高まります。
2012年、米国のカミソリのブランドDollar Shave Clubは、従来のカミソリ業界を揶揄し、手頃で便利なサブスクリプション・サービスを紹介するコメディタッチのYouTube動画を公開しました。この動画は瞬く間に拡散し、ソーシャルメディア上で数百万回の再生とシェアを獲得しました。この不遜でユーモラスなアプローチは消費者の共感を呼び、Dollar Shave Clubを業界の主要企業として確立しました。
3. ミーム・マーケティング
ミーム・マーケティングは、インターネット上のミーム(面白い画像や動画が拡散されていく文化)を利用してブランドや製品を宣伝する、比較的新しいマーケティング手法です。流行りを活用して、若い世代とつながることができます。
ミーム・マーケティングを非常に巧みに活用しているのがNetflixです。Netflixは、SNS上で視聴者と非常にインタラクティブに関わり、「Netflix is a Joke」(意味:ネットフリックスは馬鹿げてる)というサブアカウントを通じたミーム・マーケティングを行っています。一般的な画像テンプレートを使っての投稿ではなく、自社の番組からミームを作成し、番組の宣伝を行い、視聴率の向上を図りながら視聴者とより深くつながろうとしています。
ミーム・マーケティングを成功させるためには、潜在顧客層がどのようなミームに興味を持つかを理解する必要があります。ブランドや製品との関連性が高いミームを使用することは、否定的な反応を巧みにかわしながらブランディングを行う上で非常に有効です。
4. インフルエンサー・マーケティング
インフルエンサー・マーケティングは、今後もビジネス成長を図る上で強力なツールであり続けるでしょう。インフルエンサー・マーケティングとは、ソーシャルメディア上のインフルエンサーと提携し、そのフォロワーに自社のブランドや製品を宣伝することです。インフルエンサーの影響力とリーチを活用することで、ブランドの認知度を高め、エンゲージメントを促進し、売上を増加させるのです。インフルエンサー・マーケティングを成功させるためには、適切なインフルエンサーを選び、魅力的なコンテンツを作成し、各キャンペーンの結果を測定して戦略を継続的に改善することが重要です。
5. モーメント・マーケティング
例えば、スーパーボウルやFIFAワールドカップは世界最大規模のスポーツイベントですが、モーメント・マーケティングの絶好の機会でもあります。
2017年のNFL優勝決定戦スーパーボウルでは、P&G社の洗濯洗剤ブランドTide がテレビCMとTwitterを利用してモーメント・マーケティングを実施し、大成功を収めました。Foxテレビの有名コメンテーターで元NFLスターのテリー・ブラッドショーがシャツにシミをつけたまま解説に登場すると、視聴者は瞬く間にそのシミについてのツイートを始めました。その後、シミに気づいたブラッドショーが清潔な服を求めてピッチを走り回る映像にTwitterは#BradshawStainというハッシュタグで大騒ぎになりました。さらに数分後、洗剤のCMであったことをネタ晴らしするコマーシャルが流れ、視聴者は「ダマされた!」と大ウケしたという、前代未聞の壮大で愉快なモーメントマーケティングはしばらくの間各種メディアを賑わせ、Tide洗剤も過去最高の売上を記録したそうです。
クリエイティブマーケティングの具体的な手法
競争の激しいビジネス環境では、目立つことが企業の成功に直接結びつきます。ここでは、ターゲットとなる顧客層から注目されるための手法を紹介します:
- 期間限定のキャンペーン: 期間限定のお得なキャンペーンを実施することで、顧客層に「急がなければ」という気持ちを抱かせます。
- ソーシャルメディア・コンテストの開催:ユーザーからコンテンツを募ってコンテストを行い、ブランドイメージに合った賞品を贈ることで、エンゲージメントを促進します。
- マイクロインフルエンサーとの提携: 自社と関わりの深い特定のジャンルに特化して情報発信し、フォロワー数5,000~30,000程度のマイクロインフルエンサーと提携し、製品やサービスを宣伝します。2021年中に発信されたスポンサーつき記事全体の91%がマイクロインフルエンサーによって生成されていたという調査もあるほど、ターゲット顧客を絞ったマーケティング戦略として、既に広く採用されている手段です。
- チャットボットの活用: チャットボットで迅速かつ効率的なカスタマーサービスとサポートを提供し、時間とリソースを節約します。
- SNS上で拡散しやすいコンテンツの作成: エンターテイメント性があり、情報量が多く、共有しやすいコンテンツを作成します。それによりリーチとエンゲージメントは高まります。
これらの手法は、エンゲージメントの向上や売上の促進に効果的であることが証明されています。こうした戦略を実施することで競合と差別化を図れるのです。
まとめ
マーケティングは、競争の激しい市場で企業が抜きんでる上で不可欠です。デジタルマーケティングからバイラル・マーケティング、ミーム・マーケティングなど、企業がターゲット層にリーチして目標を達成するための戦略はさまざまです。ビジュアルコンテンツ、期間限定のお得なキャンペーン、マイクロインフルエンサーの活用など、エンゲージメント率を高め、ビジネス成功につながる様々な手法があります。
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