広がるインターンシップ – 言語業界では?

日本でも大学在学中にインターンシップに参加することが一般的になってきました。2018年度卒学生にインターンシップの参加経験を聞いたあるアンケートでは、43.7%の学生が参加したことがある、と答えています。…

翻訳者と通訳者-こんなに違う「伝える」シゴト

最近、成田空港に導入された「メガホンヤク」をご存知ですか?「ドラえもん」のポケットから出てくる道具のようだと話題になったメガホン型の翻訳機で、日本語を英語、中国語(北京語)、韓国語にして再生することができます。空港など外国人の多い場所で係員のアナウンスを多言語に変換し、誘導などを補佐するものですが、話者の発言を他の言語に置き換えるにも関わらず「通訳機」ではなく、その名はずばり「ホンヤク(翻訳)機」。英語でも Megaphone Translator…

家系図翻訳 ―過去と現在をつなぐ仕事―

日本ではあまりなじみがありませんが、 家系図 や故人の経歴を記した文書などの翻訳の需要が増えています。日本の戸籍のようなシステムのない国では、海や国境を越えて新天地へと移住してきた祖先の来歴を知りたくても記録がなく、記録や資料が残っていても別の言語で書かれていて読めないという事情があるのです。今回は、家系に関する文書(系譜)の翻訳の話です。 ■ 家族の宝物 ある翻訳会社のもとに老紳士から、こんな依頼があったそうです。…

機械翻訳はここまで来た!

機械翻訳の性能が飛躍的に向上しています。特にこの10年程度の技術の躍進には目を見張るものがあります。日本では外国人観光客と2020年の東京オリンピック・パラリンピックに対応すべく、機械翻訳機能を登載した案内サービスが増えており、その性能に驚かされた方も少なくないかもしれません。一体どのような仕組みになっているのでしょう。人間による翻訳とは何が違うのでしょう。今回は 機械翻訳 の進歩の歴史に迫ります。 精度は今も上昇中…

言語の文法的性が話者の思考に影響する?

世界中の言語における文法的性(性区分)の有無を調査した研究(Corbett, 2013)によれば、世界の257言語のうち性区分がない言語が145、ある言語が112(このうち性区分が2つの言語は50、3つは26、4つは12、5以上は24)とのこと。言語によって分け方やその由来は異なりますが、およそ4割に性区分があることがわかります。…

機械翻訳には負けない――翻訳者に求められるもの

グローバル化の急激な進行により、近年、コミュニケーションやビジネスに必要とされる言語の数が一気に増加しました。このような社会的ニーズ、そしてIT技術の発達により、言語をメモリーとアルゴリズムを使って翻訳する機械翻訳が登場したわけですが、驚くような「誤訳」を目にした経験がある人も多いのではないでしょうか。今回は機械翻訳の可能性ならびに翻訳者に求められるものを考えます。 機械は人間を凌駕するか…

翻訳だけが仕事じゃない――ランゲージサービス会社に求められるもの

グローバル化した現代社会。そこで成功を収めるためには、情報の多言語展開、つまり「情報のグローバル化」も欠かせません。個人事業者から多国籍企業まで、多種多様な形態のビジネスが展開される中、製品あるいはサービスに関する情報を即時に、かつ正確に広げていかなければ生き残れない時代です。多くの企業が、急速に進むグローバル化に応じて、世界中の顧客に情報を伝達する必要に迫られています。翻訳または通訳業務を提供するランゲージサービスプロバイダーも例外ではありません。…

言語の絶滅が進んでいる?

言語が絶滅する――。果たして想像できるでしょうか? 言語は、該当する言語を母語として使う人間がいなくなった時に死を迎えます。それぞれの言語には唯一無二の歴史的背景や文化的価値があり、言語が滅びると、これらも同時に失われてしまう恐れがあります。では今日、どれほどの言語が実際に、危機に瀕しているのでしょうか。 言語はいかにして消滅するのか 国際連合教育科学文化機関(UNESCO)による世界の絶滅危惧言語地図(UNESCO Atlas of the World’s…

外国語の学習が脳を健康に?!

脳の活性化と認知症予防を目的に、いわゆる「脳トレ」が盛んですが、外国語学習が脳を鍛える上、健康にも役立つという話は聞いたことがあるでしょうか?バイリンガルになることが脳の活性化を促したり、脳の老化防止にも効果があったりとの研究が進んでいます。今日は、その効果について探ってみましょう。 脳の「実行機能」発達と活性化 The New York Times(2012年3月17日付…

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