がん研究の日本語文章校正サンプル
以前の実験(1, 7, 10)のために作製したマイクロデバイスは一度に数個の条件しか培養できないため同時に多数の条件を検討が難しいという問題があった。
そこで、重力式・微小傾斜式のマイクロデバイスを安定した同時複数条件の検討のために開発し、ヒトiPS細胞を灌流培養できることが分かった(図4)。
この新たに開発した重力・微小傾斜式マイクロデバイスでBMPによる分化を追試した後、Wntによる分化でも同じように上流・下流が別々の細胞になる条件を探索する。
Wntの文化では、我々が開発した超低細胞密度での心筋作製法を応用する(2)。我々は、細胞からの分泌シグナルが心筋分化に与える影響を調べるため、独自の超低細胞密度培養法を開発し通常の高密度細胞培養との共培養した結果、心筋分化率を10倍向上することに成功した。さらに、この変化はWntシグナルによるWntの抑制シグナルの分泌に関係していることが示唆された。
そこで、一方向性のマイクロ流路にWntを流しつつ、培地条件、細胞濃度、移動速度を変えてヒトiPS細胞を培養し、各種の中胚葉(将来の脊索、体節、心臓等)を免疫染色し、これらが上流から下流へとバンド状に発現し、条件を探索する。